私たちが日常的に購入できる化粧品と医薬部外品。
この2つの違いはご存知ですか?
化粧品は「人体に対する作用が穏やかなもの」で、
「人の身体を清潔にし、美化し、魅力を増し、容貌を変え、
皮膚もしくは毛髪を健やかに保つためのもの」と定義されています。
医薬部外品は防止・衛生を目的に作られています。
化粧品としての期待効果に加えて、ニキビを防いだり、
日焼けによるシミ・そばかすを防ぐなどの効果をもつ
有効成分が配合されているものを指します。
化粧品と医薬部外品どちらも使用目的は
「健康な肌の維持」であり、
肌への作用が穏やかなものである必要があります。
消費者の安全面にも考慮された商品が、
化粧品や医薬部外品であるということです。
化粧品と医薬部外品の大きな違いは、
厚労省に承認されている有効成分が
規定量配合されているか、という点です。
安全性、有効性、品質ともに
認められたものが有効成分となります。
では、肌悩みに対しては
どんな有効成分が存在するのでしょうか。
代表的な肌悩み別に見ていきましょう。
・シワ改善の有効成分
現時点では3つ存在し、ニールワン、
レチノール、ナイアシンアミドの3つです。
真皮のコラーゲンやエラスチン、
ヒアルロン酸といった線維芽細胞に働きかけ、シワを改善します。
・シミやそばかす向けの美白有効成分
美白有効成分は多く存在します。
有名なのはビタミンC誘導体やトラネキサム酸、アルブチン、
プラセンタといった成分はよく耳にするのではないでしょうか。
シワ改善有効成分でも記載した
ナイアシンアミドも美白有効成分として認められています。
・肌荒れやニキビ予防の有効成分
肌荒れには抗炎症剤のグリチルリチン酸や肌を柔らかくするサリチル酸などがあります。
美白有効成分であるビタミンC誘導体も
ニキビの元になる皮脂を抑制する為有効成分として認められています。
このようにお悩み別に有効成分は数多く存在しています。
それぞれ違った効果があるため、
ご自身のお悩みに合う成分を選ぶのがいいでしょう。
化粧品と医薬部外品では
どちらを選ぶべきとは一概には言えません。
実は化粧品と医薬部外品の違いの2つ目として成分表示の違いがあります。
化粧品は配合量順に成分表示の記載が必要です。
しかし医薬部外品は有効成分が最初に表示されていて、
その他の成分は順不同で表示が可能です。
医薬部外品の有効成分は配合量に決まりがあります。
それぞれの有効成分別に上限が設けられているため、
それに応じてメーカーが配合量を決めてつくっています。
一方化粧品は決められていないため、配合量は自由です。
極端な話、医薬部外品で使う有効成分を
化粧品で配合することも可能であり、
医薬部外品の規定量よりも多く配合することも可能なのです。
どちらにおいても、どういった成分が配合されているのか、
自分の肌が何を求めているのか、を確認しながら使用してみることをおすすめします。
医薬部外品と聞くと「医薬」とつくので、医療用と思われがちですが、
医師の処方が必要なものは医薬品といい、処方箋を元に購入できます。
使用目的が、医薬品は「治療」であるのに対して
医薬部外品は「予防・衛生」であることから
医薬部外品の方が医薬品よりも効果が穏やかです。
医薬品を使用する場合は、
必ず医師の指導の元に使用するようにしましょう。
また医薬部外品でも有効成分の濃度によっては
肌に支障をきたすことがあるため、
使用上の注意は必ず確認してから使用しましょう。
化粧品、医薬部外品、医薬品とどれを選ぶか迷ってしまいますが、
ご自身に合う成分やテクスチャーで判断することが1番です。
今の肌に何が必要か、
お肌と相談しながら選んでみましょう。