『シミの原因~環境要因と内的要因~』
加齢とともに気になるシミ。
夏から秋にかけて特に気になるシミ。
お肌の一番の悩みとも言えるシミ。
その原因は大きく分けると2つに分けられます。
1つは紫外線などの環境的要因、
もう1つは遺伝やホルモンなどの内的要因です。
まずはシミができる
環境的要因について
見ていきましょう。
シミのできる環境的要因として
すぐ思いつくのが
紫外線ではないでしょうか。
ただ紫外線が
シミには良くないということを
分かっていても、
シミがどのような形でできるか
知っている方は
意外と少ないです。
そこで簡単な
シミのできる
メカニズムを説明します。
紫外線をたくさん浴びると
紫外線からお肌をまもろうと
皮膚の一番下にあるメラノサイトが
シミの原因となるメラニンを
たくさん作り出します。
そこでたくさん生成されたメラニンが
お肌から排出せず残ってしまい、
結果色素沈着して
シミとなるのです。
また、お肌のターンオーバーが
28日周期で健康なお肌と
加齢とともにお肌のターンオーバーが
長くなってしまっているお肌では
シミの増え方も違います。
年々シミが気になっていくのは、
こういったお肌のターンオーバーが
長くなることで
新陳代謝が悪くなっているのも
影響します。
さらに紫外線は
シミだけでなく、
お肌のターンオーバーを乱したり、
お肌の乾燥をもたらしたりもします。
紫外線を
繰り返し浴びたお肌は、
お肌のターンオーバーの起点となる
基底層の働きが低下し、
お肌のターンオーバーが停滞したり、
乱れたりします。
なぜなら、
お肌の一番表面にある角質層が、
普通ならお肌を守るためにバリアを張って
外からの刺激から守り、
さらにお肌の中の水分を
保護する役目をしていますが、
紫外線をたくさん浴びると
その角質層が壊れてしまい、
お肌のバリアの役割も
お肌の中にある水分を保護する役割も
機能しなくなってしまうからです。
そしてお肌トラブルとして、
お肌の乾燥に繋がります。
お肌の乾燥は今の時期、
冬から春にかけて多いですが、
それは温度の低下により
この角質層の働きをさらに鈍くし、
お肌の中の水分量が
少なくなるためです。
そのように
お肌の水分が減った状態の時に
紫外線を浴びると、
紫外線からお肌を守ろうと
メラニンが多く生成されて、
乾燥中のお肌は
うまくお肌のターンオーバーも機能しないため、
お肌の中にメラニンがたくさん残って
シミとなるのです。
つまりシミは紫外線から
直接起こされることもありますが、
紫外線が引き起こす
他のお肌のトラブルから
結果シミを増やす原因ともなります。
このようなことから考えても、
シミと紫外線は
切っても切れない関係だと言えます。
そして紫外線以外にも
環境的要因として
最近は大気汚染も挙げられます。
車や工場などの排気ガス、
黄砂など私たちの生活の中で
大気汚染はどこにでも存在します。
大気汚染というと
咳など気管の病気を
気にしてしまいがちですが、
お肌への影響も大きいです。
それでは、
お 肌が大気汚染にさらされ続けると
どうなるのでしょうか?
大気汚染の中で生活していると、
空中に飛んでいる有害な物質から
お肌を守るために活性酸素と
呼ばれる外部からの細菌やウィルスから
守ってくれる酸素が
役割を果たさなくなってしまいます。
また活性酸素は、
酸化力が強力で有害な
過酸化脂質を
作り出すことがあります。
過酸化脂質は
性質上私たちの体の中に
とどまる時間も長いので、
私たちの体の中にある
細胞や組織を破壊し
体にも良くない影響を
与えます。
また老化色素である
リポフスチンを作ったりして
細胞の働きを
正常にさせないのも特徴で、
結果シミの原因である
メラニン色素を
多く作り出し、
シミとして
色素沈着することになるのです。
さて次は
シミができる内的要因を
見ていきましょう。
まず第1に
ストレスや疲労が
シミの大きな原因と言えます。
忙しい毎日を送っていると
知らず知らずのうちに
ストレスや疲労を受けます。
ストレスにより
活性酸素が体内で発生し、
お肌の内部に炎症を起こすことで、
メラニン生成のメラノサイトを刺激されます。
メラニンがどんどん生成されて、
それが体内に排出されることなく
酸化されメラニンが残り
色素沈着として
シミになります。
またストレスを受けて、
自律神経やホルモンのバランスが乱されて
血行不良などで
皮膚の温度を低下させることもあり、
皮膚の温度が下がると
外部からの刺激から守る
お肌のバリア機能も低下になって、
紫外線などの
外部からの刺激を受けやすく
シミへと繋がってします。
またはっきりとした原因は
分かっていないのですが、
シミの内的要因として
遺伝も関係されていると
言われています。
内的要因である遺伝的な原因として
挙げられるシミに
ADM後天性真皮メラノサイトーシス
(Aquired Dermal Melanocytosis)
と呼ばれるシミがあります。
別名遅発性太田母斑、
対称性真皮メラノサイトーシス、
などとも呼ばれていますが、
意外とご存知の方は
少ないような気がします 。
このADMについて
詳しく見ていきます。
ADMとは10代後半から30歳代にかけて
発症し若い人たちがなるシミです。
特に20歳~30歳頃、
両頬に茶褐色の
斑点状のシミとして表れます。
典型的な形状としては
両頬に数ミリ程度の
くすんだ色の色素斑が
左右対称に出ます。
また鼻の穴付近やまぶたの上、
額の生え際などにも
出ることが特徴で、
シミよりもさらに
皮膚の深い層に存在する色素沈着を
ADMと言います。
男性よりも女性に多いシミで、
国別だと東アジアの日本、韓国、中国に多い
と言われているのも特徴です。
また様々なシミの中でも
比較的に新しい概念のシミとされ
1980年代に認識されるようになりました。
ADMの原因は、
元々私たちが生まれる前に
母親のお腹で体の部分が作られていく過程まで
遡らないといけません。
シミの原因となる
メラノサイトになる前の
未熟なメラノサイトが
皮膚の表皮の内側にある真皮を通って
皮膚 に侵入します。
この未分化メラノサイトが成熟すると
メラノサイトとなります。
遺伝的な素因で、
未分化メラノサイトが
そのまま 真皮に残ってしまう場合があり、
それが女性ホルモンや紫外線など様々な影響で、
メラノサイトとして成熟して、
メラニンを作り出すようになり、
ADMが発症するとされています。
さらにADMは
普通のシミよりも深い真皮層で
メラニンが作られるため
お肌のターンオーバーに
時間がかかります。
同じように見えるシミでも、
それぞれシミの原因特徴なども違うので、
自分のシミのタイプ、
原因を認識してシミ対策する必要が
あります。