『植物療法とは~植物の力を利用して~』
皆さんは、植物療法をご存知ですか?
植物には、様々な薬理作用(生物の生理機能に影響を与えること)が
あることが、分かっています。
今回は、そんな植物療法について、
お伝えいたします。
植物療法(フィトテラピー)とは、
植物の持っている
薬理作用(生物の生理機能に影響を与えること)
を利用することで、
人間の本来の自然治癒能力を
引き出して、
心身の不調やトラブルを
改善し、
健康を維持増進するための
療法です。
植物療法、などどいうと、
なんだか難しい感じがしますが、
実は、私たちの身近な生活に
とても溶け込んでいます。
以下に、
植物療法の代表的な療法である
「ハーバリズム」と
「アロマテラピー」
について、お話します。
ハーバリズムとは、
ハーブの効用・効果を研究する学問で、
「ハーブを利用して健康を維持する療法」
のことを呼びます。
ハーブとは、
薬用に使用できる植物の総称で、
ヨーロッパでは昔から
利用されてきました。
皆さんは、
ハーブティーを飲んだ事は
ありますか?
ハーブティーは飲用する事で、
ハーブの有効成分が、
消化器から全身へと
吸収されます。
もしかしたら、
湿布や足浴、手浴など外用することで、
ハーブを使用した事がある人も
いるかもしれません。
湿布や足浴などでは、
皮膚から吸収されて
体内に取りこまれます。
このように、
飲用や外用することにより、
有効成分を体内に取りこんで、
健康増進や維持に役立てるのです。
次にアロマテラピーですが、
植物から抽出した油を用いて、
心身の不調を改善する
「芳香療法」と
呼ばれるものです。
植物から抽出される油は、
大変分子が細かいので、
皮膚に塗布する事で取りこまれ、
血液を通り全身へ、
また、
鼻や口から吸入することによって、
呼吸器や脳神経に作用します。
この、
「植物より抽出した油」は、
花や葉、果皮、根などから抽出しますが、
大量の原料から抽出できる量は、
わずかです。
その貴重な成分の一つ一つに、
薬理的な作用を持つのです。
植物療法は、
ヨーロッパでは薬と同等の存在です。
ハーブの調合や処方は、
医師や薬剤師が行います。
フランスでは、
医師の処方がないと
手に入らないものまであり、
立派な治療法として
確立しているのです。
日本でも、
例えば火傷にアロエを塗るなど、
コレも立派に
植物療法と言えます。
体に負担なく、
治療効果をあげられたり
健康を増進できる点で、
今後、
更なる活用が
期待できる療法なのです。